都市部は高く地方は低め
厚生労働省が公表しているデータによると、都道府県別では東京などの都市部の給与が高いことが分かります。これは、都市部には国公立病院や大学病院、民間の総合病院などの大規模な医療施設が集中していることが考えられます。
通常、大規模施設で働く看護師は中小規模の医療施設や診療所で働く人よりも給与が高い傾向にあります。
また家賃等の物価の影響もあり、看護師以外の一般企業で働いている方でも地方勤務の方のほうが給与が安い傾向にあります。
しかし、金額だけでは一概に都市部の方が条件が良いとは言えません。
地方勤務でも、生活コストを安く抑えられるので、安い給与でも都市部より充実して生活できることも考えられます。
看護師の平均年収は約470万円
女性の職業平均年収は約200万円前後と言われているなか、正看護師の平均年収は約470万円と高額で安定している職業と言えるでしょう。
しかし、これは仕事内容が人の命を預るという精神的にも身体的にもとてもハードな職業だということを忘れてはなりません。
また、他の職業に比べると転職もしやすい反面、人材の流出入が激しい世界でもあります。
その他、正看護師さんと違い、准看護師の平均年収は約390万円と大きく差があります。
従事している業務は看護師さんたちとほとんど同じなのに、国家資格を持っていないだけで給与に差が生じてしまっています。
ただし、給与水準の高い大規模医療施設などは、准看護師を募集していないことも給与水準を下げている要因の一つだと考えられています。
役職ごとの給与水準
看護師さんの役職別の給与水準のデータを見てますと、
- 総看護師長では、約620万円(平均年齢55歳)
- 看護師長では、約500万円(平均年齢47歳)
- 正看護師では約400万円(平均年齢35歳)
となっています。
もちろん勤続年数が多いと給与も増加していきますし、役職も上がっていく傾向が高いので、役職が高い人の給与水準が高いのは理解できます。
また、役職が高いとそれだけ責任の範囲や監督・管理の範囲も広くなっていくので報酬は上がります。
ただし、役職だけでなく医療施設の規模、勤務形態、勤務地など様々な要因が重なって給与水準は変わっていきます。金額面だけでなく、他の条件や内容を見極めることも大切です。