認定看護師とは
近年、医療技術の進歩による高度化・複雑化に伴い、看護師に求められる知識や技術も高くなっている傾向があります。
そこで、日本看護協会では、特定の分野において、熟練したスキルと知識を兼ね備えた看護師を養成すべく、認定看護師制度を設けており、現在14282名が登録されています(2014年現在)。
認定看護師は看護現場において、実践・指導・相談の3つの役割を担い、看護ケアの広がり、および質向上を図っています。
また、認定看護師の資格は、絶えず変化する医療現場に対応できるレベルを維持できるよう更新制を採用しており、認定後も5年ごとに更新審査を受ける必要があります。
認定看護師になることで、キャリアアップを期待することができ、より待遇の良い環境で自分の専門性を活かすことが可能です。
病院によっては、積極的に認定看護師取得のサポートをしている職場もあるため、興味なる人は転職サイトに問い合わせてみることをおすすめします。
認定看護師の3つの役割
実践 | 個人・家族・集団に対し、熟練した看護スキルを用いて高度な看護を実践する |
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指導 | 看護実践を通じて看護師など(看護職)に対し指導を行う |
相談 | 看護師など(看護職)に対してコンサルテーションを行う |
認定看護師になるには
認定看護師になるには、まず日本の看護師、保健師、助産師のいずれかの免許を有し、実務経験が5年以上(うち3年以上は認定看護分野の経験)必要となります。
つまり、実務経験があれば良いと言うことではなく、希望分野の実務経験が3年以上ないと受験資格がもらえないため、認定看護師を目指す人は必要な実務経験が得られる職場で経験を積むことが要求されます。
また、実務経験は通算して5年以上あれば良いので、ブランクや転職などを経験しても問題ありません。
実務経験の条件をクリアした後、6ヶ月間の615時間以上に渡る認定看護教育課程を修了します。
教育機関は、2012年現在、全国に53機関で80課程が開講されていますが、授業は平日の昼間に実施されることが多いため、ほとんどの看護師は、休職か長期出張扱いで学んでいます。
認定看護教育課程を修了し認定審査(筆記試験)に合格することで、認定看護師認定しょうが交付され、認定看護師として登録されます。
分野によっては、全国で限られた地域でしか開講されていないケースもあるため、短期滞在しながら通学するか、自宅から通える範囲で学べる分野を目指すか、将来のキャリアプランを見据えながらよく検討しておきましょう。
応募書類は早めに準備
認定看護師教育機関へ願書を提出する際に、事前に書類を用意しておく必要があるため、早めに準備しておきましょう。
必要書類の中には、施設長の推薦書や勤務証明等などが必要で、医療機関へお願いする必要があります。
なかには、実務経験の基準を満たすために、過去の勤務先から証明書発行の依頼が必要なケースもあるので、余裕を持って行動しましょう。
また、自分で用意する書類としては、願書、履歴書、実務研修報告書、事例等要約、志望理由書、受験票、入学検定料納入票、写真票などがあります。