【象牙印鑑が売ってない】象牙印鑑を販売終了する印章店が増えている理由

実印や銀行印の定番素材・象牙が販売されなくなる理由とは?

「印鑑の王様」として長く人気を保っている印材の「象牙」(ぞうげ)。

現在は様々な理由から希少価値が高まっており、店舗ではなかなか出会うことができません。

インターネットの通販サイトでも取り扱っているところが減ってきており、今後もより手に入りにくい状況になることが予想されます。

ここでは象牙の特徴と取り扱い店舗が減少している理由について解説していきます。

象牙の特徴

象牙は「アイボリー色」として知られる白色にほんのり黄色みがかった独特の高級感がある色合いが特徴の印鑑素材です。

「印鑑の王様」として古くから親しまれており、圧倒的な耐久性の高さや捺印性の良さが特徴です。

朱肉の馴染みも良く、程よい重量感も相まって非常にキレイな印影を残せます。

その使い心地の良さと丈夫で高級感のある材質から、一生ものの実印に使う素材として男女ともに高い人気を保ち続けています。

象牙の印鑑は部位でランクが異なる

また象牙は印鑑として使う部位によってランクが分かれており、中心部に近いほど緻密性が高く丈夫です。

特に中心部を横目にカットした「横目芯持ち」(別名:日輪)は色の濃い象牙からわずかしか取れず、100,000円以上することもある貴重な素材となっています。

逆に外側に近い部分は繊維の目がやや粗く、象牙の中では質が劣ります。

実印を作る場合は外側を避け、なるべく中心に近い部分で作られているものを選ぶようにしましょう。

きちんと手入れをすることでより長持ちする

象牙の印鑑は動物から採取される自然のものですので、管理を怠ると品質が落ちてしまいます。

乾燥や激しい気温の変化を避け、柔らかい布やティッシュでこまめに朱肉をふき取ることが大切です。

彫り直しを行えば次の世代へ引き継ぐこともできるため、大切に管理して長く使い続けられる1本にしましょう。

象牙印鑑の販売を終了する印章店が増えている理由

耐久性や捺印性に優れ、幅広い層から支持を得ている象牙の印鑑ですが、最近は取り扱いを終了する店舗が増えています。

インターネットの通販サイトも同様で、年々手に入りにくくなっているのが現状です。

では、なぜ定番で人気の高い象牙印鑑の取り扱いをやめてしまう店舗が増えているのでしょうか。

そこには象牙を持つアフリカゾウの減少と、それに伴う輸入制限が影響しているのです。

ワシントン条約による規制

アフリカゾウから採取される象牙ですが、1980年代頃までは年間約300トンを輸入していたと言われます。

しかし、度重なる密漁や違法取引によって急激にその数を減らしてしまいました。

その結果1977年に絶滅危惧種に指定され、1989年にはワシントン条約によって国際的な象牙の取引が禁止されました。

その後は自然死した南部のアフリカゾウから採取された象牙を輸入したこともありましたが、現在はそれらを含む一切の輸入が禁止となっています。

では象牙の印鑑を販売することは問題ないのか?と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。

現在販売されている象牙の印鑑は、ワシントン条約の締結以前に輸入されたものなのです。

ワシントン条約が適用されるのは新たに輸入をする場合に限られるので、過去に輸入したものについては適用されません。

つまり、過去に輸入した象牙の在庫がある限りは販売が可能ということです。

ただし今後新たな象牙が日本に輸入されることはなく、在庫を使いきってしまった時点で購入ができなくなるので検討している方はお早めに。

在庫の減少と価格高騰

ワシントン条約によって新たな象牙の入手が困難になり、販売を取りやめる店舗が増えてきました。

また、このことから象牙の希少価値が高まり価格が高騰していることも取り扱い店舗が減少している理由の1つです。

象牙はもともと他の素材と比べて高価なものでしたが、輸入制限がかかって手に入りにくくなってからはますます値段が上がっています。

今後も在庫は減少していく一方ですので、更なる価格高騰が予想されます。
いくら貴重な素材で価値があるとはいえ、あまりに高額だと購入する人も限られてくるでしょう。

このことから現在は許可を得れば輸入が可能なマンモスの牙や、耐久性や捺印性が高いとされる金属印鑑のチタンなどが象牙に代わる素材として注目されています。

また中には非常に安価な象牙の印鑑を販売しているお店がありますが、こちらは象牙の欠片を砕いて樹脂などで固めた人工象牙であることが多いので注意。

中身は同じ象牙でも、耐久性などが大きく劣るため実印などにはおすすめできません。

現在も象牙印鑑を扱っている通販サイト

大手の通販サイトも次々と取り扱いを終了している中で、現在も正規ルートから上質な印鑑を販売している通販サイトをいくつかご紹介いたします。

はんこプレミアム

はんこプレミアム

並と極上の2タイプから象牙の品質を選ぶことができるため、予算に合わせた実印の作成が可能です。

業界最安値で並であれば15,000円程度から象牙印鑑を購入することができます。

【はんこプレミアム】で
象牙印鑑を購入する

平安堂

平安堂

平安堂は他社と比べてやや高価ですが、象牙だけでも7種類の取り扱いがあり本格的なこだわりの印鑑を作ることができます。

象牙の印鑑は一生ものになりますので、質の高いものを購入したい方は平安堂がおすすめです。

【平安堂】で
象牙印鑑を購入する

Logg-in.com編集部のまとめ

象牙印鑑を販売終了する印章店が増えている理由まとめ

  • 密漁により絶滅危惧種に指定され、ワシントン条約により輸入が禁止された
  • 新しい在庫が入手できず、価格高騰により購入する人も減っている

今後もますます希少価値が高まる象牙。

後世に残せる丈夫で価値のある素材ですので、これから実印を作る場合は検討してみてはいかがでしょうか。

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