認印に用いられる黒檀とは?
認印の印材である黒檀は、樹高25m、幹の直径1m以上になりますが、生育がきわめて遅く、幹は平滑で黒褐色の樹木です。古来より世界各地で家具や楽器などに使用されてきた歴史があります。
黒檀には種類があり、セイロンエボニー、日本では本黒檀と言われるものが最高級とされています。本黒檀はインドやスリランカなどの温かい地域原産で、シルクロードの交易品として古くからアジアやヨーロッパで親しまれてきました。
植林も多くされており、木材供給量では最も多い品種です。
主な使用用途は印鑑の印材に使用されるほか、家具、仏壇、仏具、建材、楽器、ブラシの柄などに使用されています。
また、楽器の材料としては特にピアノの黒鍵、ヴァイオリンなど弦楽器の指板、カスタネット(打楽器)などに用いられています。
黒檀の認印のメリット・デメリット
黒檀の認印のメリットは、印鑑の素材に用いられる心材の材質が極めて硬いため、加工が難しい分ハンコの材質としてはかなり丈夫である点が挙げられます。
また、天然の漆黒の色合いと細かい木目が美しく、男女ともに人気なのでプレゼントなどにも向いています。
木材ならではの温かみのある素材なので、プレゼントとして印鑑をお探しの方は検討してみてはいかがでしょうか。
黒檀の認印のデメリットは、材質が重くて堅い反面、木材自体に粘りがなく衝撃に弱い点が挙げられます。
また、朱肉には油分が含まれているため、印鑑を使った後そのままにしてしまうと縁が脆くなる可能性があります。
使用するごとに必ずふき取るようにして印鑑ケースに入れて保管することが望ましいでしょう。
黒檀の認印はどこで手に入れるの?選び方は?
黒檀の認印は前述したように男女ともに人気が高いため、ほとんどのハンコ屋さんで入手することの出来る手に入りやすい印鑑です。
最近ではネットショップでも気軽に手に入りますし、黒檀の最高級品である本黒檀の認印の取り扱いがある店舗も多いので、検索してみると良いでしょう。
値段は3,000円ほどからととてもリーズナブルで、本黒檀になると少し値段が上がりますが、印鑑の中でも購入しやすい価格なのではないでしょうか。
黒檀の認印は独特の風合いと色味が美しいので、手彫りでの加工がおすすめです。
値段は多少上がりますが、機械彫りでは出せない温もりのある味わいが黒檀にぴったりです。
木材の印鑑は素材によってそれぞれ風合いが違うので、他の素材とも比べてみてお好みの一本を見つけてみてはいかがですか。