銀行印の素材として有名な竹とは?
銀行印の素材に用いられる竹は、イネ目イネ科タケ亜科植物です。
竹は温暖で湿潤な地域に分布し、アジアの温帯・熱帯地域に多く生息しています。
日本でも竹林は全国各地にあり、馴染みが深いですね。
竹は十分乾燥されたものは硬さと柔軟さを備えており、曲げたり削ったりなどの加工がしやすいです。
また、無加工の状態でも腐食しにくく保存が容易であることから、印鑑の材料として使用されるほか、ざるや籠、茶杓、うちわの骨組み、釣り竿、尺八など様々な日用品に加工されます。
そして、その繊維を利用して紙も作られます。
ご存知の通り生えたての物は筍と呼ばれ、食用として食べられます。
その歴史は古く、古来よりわたしたち日本人の生活においてなくてはならない身近な存在でした。
竹で製造された銀行印の長所と短所
竹の銀行印のメリットは、竹根印と呼ばれる竹の根の部分を使用し、文字を掘るため1つ1つ風合いや大きさが変わり、世界で1つだけのオリジナル印鑑が作れることです。
ちなみに、この竹根と呼ばれる部分はグッチの有名なモデルの1つである「バンブーシリーズ」に使用されているものと同じで、自然なフォルムが目を引く素材です。
人と同じものが嫌な方や、個性的な物を好む方にはぴったりな印鑑と言えるでしょう。
竹の銀行印のデメリットは、乾燥または高温多湿などで変形・変質する恐れがあることです。
通常、竹の印鑑は加工する前に乾燥させていますが、それ以上に乾燥してしまうと割れてしまう恐れがあるので、必ず印鑑ケースに入れて保存しましょう。
竹の銀行印を選ぶ際のポイント
竹の銀行印は、自然の形をそのまま使用するため、サイズや印面がまちまちで同じものが一つとしてありません。
そのため機械で掘ることが難しく、職人さんが一つ一つ手作業で仕上げます。
大量生産が難しい分、取り扱っているお店が少なく、他の素材に比べると手に入りにくいと言えるでしょう。
しかし、天然素材の風合いに手彫りならではの温もりが加わるため、愛着も湧くと思いますので、手彫りの印鑑をお探しの方は候補の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
珍しいものなので、捺印の際に話も弾むかもしれませんよ。
値段は3,000円ほどからと、手彫りのハンコの中でもリーズナブルです。
比較的丈夫な素材なので、コストパフォーマンスはいいと言えるのではないでしょうか。
銀行印のような同じものがあっては困る印鑑には非常におススメの素材です。