印鑑を使用する場面として、車・自動車の購入や賃貸契約、不動産取引などはライフステージの中で重要な節目となります。
こうした重要な契約には、どの印鑑を使用するのが相応しいのでしょうか?「実印」を正しく使用するのが今回のポイントです。
「賃貸契約」で使用する印鑑
一人暮らしや、カップルの同棲・結婚などで、新しい家に引っ越すことは、人生の大きなイベントの一つと言えるでしょう。
賃貸契約を結ぶ際に、ご自身と大家さんの間で、契約書の取り交わしが必要となりますが、この時に、賃貸契約書に捺印する印鑑として実印を用いることが一般的です。
賃貸契約は、大家さんにとって大事な土地・建物を他人に貸し出すことであり、借り主側の社会的信頼度や常識的な人物であるかが重要な要素となります。
部屋を汚すことや破損するような人物とは賃貸契約したくないでしょうし、家賃の未納や夜逃げも怖いでしょう。
賃貸契約を結ぶには、借り主が貸し主である大家さんと良好な信頼関係を結ぶことができるよう、公的機関の証明を得た実印や収入証明・本人確認書類などの提出が必要となります。
認印でも契約できる場合はありますが、いざ印鑑を押すときになって実印じゃないと駄目だとなったときにも、慌てずに対処できるよう、あらかじめ実印の登録を済ませておくのがおすすめです。
「自動車購入」契約に使う印鑑は実印
自動車を新たに購入することは、人生の中で、それほど多くない出来事の一つと言えるでしょう。
新車で自動車購入をすると、少なくとも200万円の出費が発生する非常に大きな買い物であると同時に、普通自動車は資産価値も有することから、購入手続きの際には実印を用意する必要があります。
自動車購入時には、購入する自動車の所有権を法律的に登録する必要があるため、現金で一括購入するとしても、実印・印鑑証明・本人確認書類といった重要書類を用意しなければなりません。
新車・中古車関係なく、法律上登録が必須とされているため、自動車購入時には、事前に実印の印鑑登録を行っておくことをおすすめします。
「不動産取引」に必要な印鑑
多くの方の人生の中で、最も大きな買い物と言われるのが、住宅の購入になります。
住宅の購入は、土地や建物を含めた不動産取引に該当し、土地の所有権を取得することと、建物の建設が伴います。そのため、自動車の購入と同様に実印が必要です。
不動産取引は、取引額が数千万円を超える場合がほとんどであり、時には数億円の取引になることもあるため、購入側・販売側ともに慎重に進めなければならない契約内容となるでしょう。
購入する側と売却する側、その間に不動産会社が入る三者間の取引になるのが通常であるため、後日紛争とならないように、契約内容や権利義務関係を明確にした上で、契約締結の実印を押印することをおすすめします。